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【集う】「寺島しのぶさんの銀熊賞を祝う会」(産経新聞)

 □4月20日、東京・南麻布のドイツ大使公邸

 ■次は金熊賞とドイツ大使館へ里帰り

 “銀熊”のトロフィーが間接照明の柔らかい光に照らされ、金色に輝いて見える。肌寒い雨の夜、ドイツ大使公邸で催された小宴には、女優の寺島しのぶさんを祝福する近しい人々が集まった。

 2月の第60回ベルリン国際映画祭では、若松孝二監督の映画「キャタピラー」の主演で、最優秀女優賞(銀熊賞)に。日本人では田中絹代さん以来35年ぶり3人目の快挙だった。

 「日本人のお客さんはたびたび公邸にいらっしゃいますが、銀熊賞の方は…」。20人ほどの出席者を前に、シュタンツェル独大使が栄誉の大きさをほのめかす。寺島さんは「ダンケシェーン!(ありがとう)」とドイツ語で謝意を述べ、「銀熊ちゃんが大使館にいるのは、スイートホームに帰ってきたようでうれしい。次は若松監督が(最優秀作品賞の)金熊ちゃんを取るので、またここに戻ってきます」と、隣でほほえむ若松監督に視線を向けた。

 「キャタピラー」は戦時中の農村を舞台に、戦場で手足を失った夫と介護する妻の姿を通して戦争の愚かさを描いた作品。寺島さんはこの妻を熱演している。若松監督は「日本の俳優で、もんぺが一番似合うのは寺島さんしかいない」と起用の理由を披露。「とにかく俳優さんに賞を取ってほしかった。おれでは、マスコミは書いてくれないから」と周囲を笑わせた。

 若松監督をはじめ共演者の大西信満さん、寺島さんのフランス人の夫のローランさん、大使夫妻、大使館関係者…。耳を澄ませば、外の雨音が聞こえてきそうなほど、静かに、そして和やかに、ゆったりと楽しい時間が過ぎてゆく。誰もが、受賞を心から喜んでいる様子が伝わってくる。ドイツ名産のワインに、みんなのほおがほんのりと染まっていた。(堀晃和)

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